方違えしても無駄ぞ
この通は我が物
渦巻きの袋小路
禍いが待つ場処
どうしても山に入るか
それならば やむなし
絡まる赤き糸の先
小指などは無し
太き枝から下がるは
そなたの首よ
ほころぶ花のかんばせは
縊るための罠
後をつけてきたらば
それが宿命
歩くほど迫り来るは
人型の紙吹雪
叫べども弱き声は
嗄れ果てど届かぬ
くるりくるり流れ
ゆらりゆらりゆられ
鳥も獸もみな逃げた
最涯ての森で
瘦せこけたおのれの身ひとつ抱えて
ぐるりを見渡してみれば
樹より他は無し
掌に握り締めたるは
赤き糸よ